インフレ時代への転換
こんにちは。
2024年3月16日付の日経新聞によると、日銀はマイナス金利を解除する見通しとなったようです。
17年ぶりに利上げを行うことになります。
2024年の賃上げ率は5.28%と、33年ぶりの高水準となり、2%のインフレ目標を持続的、安定的に達成できる環境が整ったとのことで、解除が決定される模様です。そうなると賃金が増え、消費も増えて、物の値段も上がっていくという好循環になり、いよいよデフレから脱却できるかもしれません。
日本は、企業物価指数で1991年11月以降、消費者物価指数で1998年9月以降デフレとなっているため、30年近くにわたって続いていたデフレがインフレに変わることになります。
インフレになると老後資金についても考え方を変える必要が出てくる
デフレからインフレに変わると、老後資金についても考え方を変える必要も出てきます。
今まではデフレだったため、入社してからコツコツと貯蓄していたお金は、今の時代でも同じ価値、場合によってはそれ以上の価値で使うことができました。30年前に買いたいものを我慢して貯蓄した1万円は、技術の進歩と共に当時よりももっと価値のある商品を手にできる1万円になっているかもしれません。
しかし、インフレになるとお金の価値は相対的に下がっていくことになります。
将来のためにコツコツ貯めていっても、このまま2%のインフレが続くと、10年後にはお金の価値が20%ほど下がっている計算になります。せっかく1万円を貯蓄しても、1年後には9800円、10年後には、8000円の価値しかなくなっている計算になってしまいます。
インフレ時代では貯蓄よりも消費をしたほうが得になるケースが出てくる
インフレ時代になると、貯蓄よりも消費をしたほうが得になるケースも出てきます。
例えば、住宅ローンで言えば、1%以下の金利になっていることもあるので、ローンが残っていれば残っているほど得になるケースもあります。
具体的な数字を挙げてみましょう。
2000万円のローンが残っているとして、1年間で払う利息は金利1%とすると20万円になります。しかし2%物価が上昇すると、1年後の2000万円の価値は1960万円(2000万円÷1.02)の価値しか返さなくて良いことになります。20万円の利子を足しても約1980万円になります。
逆に5000万円の家は、来年は5100万円になっていてもおかしくないことになります。(ただし金利が1%上昇すると住宅ローンが高くなり住宅が売れなくなるので、住宅価格は0.5%下がるとも言われています。)
まとめ
インフレ時代になると、貯蓄ならば、物価の上昇率以上の金利で貯めたいですし、場合によっては、消費に回すほうが良いケースも増えていくため、これまで以上に満足度の高いお金の使い方についても考えておいた方が良いかもしれません。