4月から家計に影響を与える制度変更が多数あります。

変更点をしっかりチェックしておきましょう。

年金関連

年金支給額が1.9%アップ

65歳から受け取る老齢基礎年金(国民年金)は、満額で月額6万9308円になります。

昨年度より1.9%増加しますが、物価が2.7%上昇しているため実質的にはマイナスになっています。

在職老齢年金の見直し

働きながらもらう年金を在職老齢年金といいます。

1か月の給料と年金額の合計が一定額を超えると、年金の一部または全部がカットされます。

その支給停止基準が見直されて、50万円から51万円に引き上げられます

働きながら年金を受け取る人にとっては朗報です。

年金生活者支援給付金の引き上げ

年金だけでは生活が厳しい高齢者を支援するための給付金も、物価上昇に応じて増額され、これまでの月額5,310円から5,450円に引き上げられます

国民年金保険料の改定

自営業の人たちなどが納める国民年金保険料は、今年度と来年度の2年にわたって1,000円弱の引き上げが予定されています。

  • 2025年度=1万7510円(前年度比+530円)
  • 2026年度=1万7920円(前年度比+410円)

国民健康保険

国民健康保険料の上限引き上げ

自営業やフリーランスが加入している国民健康保険(国保)の保険料は、現在、年間106万円が上限になっていますが、2025年度からは109万円に引き上げられます。

単身世帯の場合、年収約1170万円以上の人の負担が重くなる見込みです。

子育て・育児関連

育児休業の給付金が増える

出生後休業支援給付金」が創設され、両親が育児休業を取得する際の支援が強化されます。

育児休業給付金とあわせて賃金の80%が支給されることになります。

子の看護休暇が取りやすくなる

看護休暇の対象となる子が「小学校3年生修了まで」に拡大し、取得事由に「感染症に伴う学級閉鎖」や「入園・入学式、卒園式」が追加されます。

4月から「育児・介護休業法」が 改正されることにより、他にも様々な制度が段階的に施行されます。

失業給付

自己都合退職の失業手当給付制限が1か月に

雇用保険に加入する人が自己都合で退職した場合、ハローワークで求職の申込みをして7日間の待機終了後、2か月間は失業手当を受け取ることができませんでした。

これが1か月間に短縮されます。

なお、失業期間中や退職前の1年以内に、リスキングのために教育訓練等を受けた場合は、7日間の待機終了後、すぐ失業手当を受け取ることができます。

定年退職後の給付

「高年齢雇用継続給付」の支給率の引き下げ

高年齢雇用継続給付」とは、60歳以上65歳未満の雇用保険被保険者に支給される給付金です。

定年後に雇用され続ける高齢者の収入が、定年時の75%未満になった場合に支給され、収入の低下を補うことを目的としています

この制度の給付の支給率が変更されることになりました。

(注)

厚生労働省のホームページでは、低下率を「現在の賃金/60歳到達等時点の賃金」=60歳到達時と比較して、どの位の割合の賃金を得ているかとしています。

減額された割合ではないのでご注意ください。

2025年4月からの高年齢雇用継続給付の支給率

  • 給与の低下率が64%以下給与の10%が給付される
  • 給与の低下率が64%超~75%未満 給与の10%~0%で段階的に設定された割合が給付される
  • 給与の低下率が75%以上給付なし

<例1>

59歳の給与が40万円。60歳になり20万円に下がった場合(低下率50%)

低下率は50%なので、 2万円(20万円×0.1)の給付が受けられる。(昨年度は3万円)

<例2>

59歳の給与が40万円。60歳になり30万円に下がった場合(低下率75%)

給与の低下率が75%のため、給付は受けられない