先月、こちらの記事で、4月の給与明細を確認する大切さを記載しました。

今回は、給与明細を確認することがどれだけ大事か、という点について税負担率という側面から見てみたいと思います。

まず、こちらのWEBページをご確認ください。

このページは財務省が公開している、国民負担率(対国民所得比)の推移になります。

国民負担率とは、租税負担率と社会保障負担率の合計の数字です。

租税負担率は、法人所得課税や消費税などが含まれているため、いわゆる給与額面と手取り収入の差分だけではありません。

このグラフを見ると、昭和50年の頃は25%だった国民負担率が、平成になる頃には40%近くまで上昇していることがわかります。その後平成の期間は多少の上下動はあるものの、40%近くで推移していましたが、10年前から国民負担率が右肩上がりで上昇し、直近では46.5%まで上昇しています。2年前までは、国民負担率は48%もありました。

これは、2014年4月と2019年10月に消費税率が引き上げられた影響や、医療や介護などの社会保障負担の増大が背景にあリます。

ここ10年で大幅に負担が上昇した国民負担率ですが、今後もこのような上昇傾向は続くのでしょうか?

その予測となる数字が、同サイトにある潜在的国民負担率のグラフです。

こちらは財政赤字を解消するために、将来国民負担が増す分を含めた潜在的な負担水準になります。

グラフをみると潜在的国民負担率が国民負担率を上回っているので、今度も税負担率は増えていくリスクがあります。